カギ尻尾の秘密

長い尻尾や短い尻尾など、ねこの尻尾にはいろいろな形がありますね。

尻尾が途中で折れ曲がっていたり、短く丸まっていたりする尻尾は「カギ尻尾」と呼ばれていて、古くから幸運を招くねことして愛されてきました。

カギ尻尾は、日本では蔵の錠前のような形の尻尾が財産を守ってくれるとして、商売繁盛のお守りとして大事にされてきました。

またヨーロッパでは、カギの形が幸運をひっかけてくる縁起のよい印だとされ、カギ尻尾のねこがとても珍しいこともあって、見かけるだけでもラッキーだといわれています。

ねこの尻尾の仕組み

ねこの尻尾は、個体差はありますが18~20個の尾椎という骨から成り立っています。

その尾椎が変形したり骨が癒合して、根本の部分にクシャッと縮まった形に変形し、カギ尻尾になります。外国のねこにも尾が変形している個体を散見しますが、カギ尻尾はなぜか圧倒的に日本猫に多く発生しています。

カギ尻尾は医学的には奇形なのですが、とくに健康上の問題はありません。

カギ尻尾になる要因として考えられているのは、尻尾がないことで知られるマンクスという猫種だけが持つ「T―BOX」遺伝子の変異、あるいはジャパニーズ・ボブテイルをはじめとする尻尾が短い猫種が持つ「HES7」遺伝子の変異だと考えられています。

日本にカギ尻尾が多いわけ

1.ルーツは東南アジアにあり

長崎県に住む野良猫の80%は「HES7」遺伝子をもつ、カギ尻尾ねこだという統計があります。

その理由は江戸時代までさかのぼります。

「HES7」遺伝子をもつカギ尻尾のねこの原産地は、インドネシアやマレーシア周辺など東南アジアや中国南部の地域だと考えられています。

2.長崎に上陸したカギ尻尾

江戸時代、長崎県の出島ではオランダとの交易がおこなわれていました。

オランダ船の拠点のひとつがインドネシアにあって、そこからやってくる船には積荷をネズミから守るためのねこが乗っていました。

そのようにして船に乗ってやってきたインドネシアのねこの中にカギ尻尾が混じっていて、やがてかれらが長崎に住み着くようになり、その子孫たちが今でも長崎には多く生息しているのです。

そして長崎のねこが日本各地に広がって、カギ尻尾の子孫を増やしていったのだと考えられています。

そこには、また別の興味深い話があります。

3.そして全国に広がる

江戸時代、長いしっぽのねこが20歳まで生きると、尾の先端が二つに割れて猫又という妖怪になるという迷信がありました。

そこでゲン担ぎのため、江戸の人びとは、尻尾のないねこや、折れ曲がっている尻尾のねこは二股にならないだろうということで、これらのねこを珍重し人気を集め、全国に広がっていったということなのだそうです。

まとめ

曲がった尻尾をカギにたとえて、「幸せの扉を開けてくれる」「幸せを引っかけてくる」など、縁起がいいといわれているカギ尻尾ですが、今後いろんな猫種の遺伝子が入っていくことによって、日本猫のカギ尻尾は自然淘汰され、数が減っていく運命にあるともいわれています。少し寂しい気もします。

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