黒光りした引き締まった筋肉質の体躯と鋭くとがった耳。
ドーベルマンは大変賢い犬種で、警察犬や盲導犬として世界中で活躍しています。
ドーベルマンは多くの映画やアニメで悪役として描かれることもあって、怖いイメージが強いかもしれませんが、実際はどのような性質なのか解説します。
ドーベルマンの歴史
1800年代末、ドイツのテューリンゲン州在住のカール・フリードリヒ・ルイス・ドーベルマンという人物が、ジャーマンシェパード、グレーハウンド、ワイナマラーなどの交配によって作出した犬がドーベルマンです。
税金徴収官だったドーベルマン氏は、現金を持ち歩く時のために護衛の犬を必要としたのです。
その後、1910年にはドイツの警察犬として採用され、第一次大戦では軍用犬として活躍したことでも知られています。
ドーベルマンの性格
警察犬や軍用犬のイメージが強いため、凶暴な犬だと思われがちですが、実際は甘えん坊なところもあり、優しく穏やかな気質を持っています。
好奇心や学習能力が高く、飼い主さんには素直に従います。
ただし、家や家族を守ろうとする意識が強く、見知らぬ人に警戒心を示すこともあるので、子犬の頃から少しずつ社会になじませ、適切な訓練をおこなう必要があります。
ドーベルマンに非常に多い病気
拡張型心筋症
大型犬に見られる心筋症のほとんどが拡張型心筋症です。
心筋が薄く伸びて収縮力が弱まり、血液の循環不全を起こします。
オスに多く発症が多く見られるのが特徴で、遺伝性の要因があると考えられています。
初期には食欲低下や、体重の減少、運動を嫌がるなどの症状がみられますが、重篤化すると循環不全による肺水腫や呼吸困難を起こし、失神したり、突然死するケースもあります。
残念ながら発症自体を予防する方法はなく、早期発見により症状を軽減し、進行を遅らせる治療となります。
治療は血管拡張薬や強心剤、抗不整脈薬などの投薬をおこないます。
日常生活では、激しい運動を避け、心臓病用の療法食を利用すしてて塩分の摂りすぎを防ぎます。
胃捻転
大型の犬種に多く見られる病気です。
胃が拡張してねじれを起こすことで発生します。
胃や周囲の血流が遮断されて急激なショック状態に陥り、突然死することもある緊急性の高い病気です。
一気食いや水のがぶ飲みと、その直後の運動による胃拡張が主な原因です。
散歩や運動の直後や早朝に発生することが多く、急激にぐったりとし、嘔吐をしたくても吐けない状態になり、多量のよだれを流します。
その後、呼吸困難や脈圧が低下するなどのショック症状を起こすと、治療は一刻を争います。
胃捻転を予防するためには普段の食生活に注意しましょう。
フードの与えすぎのほか、食後すぐの運動をさせないように注意しましょう。
ウオブラー症候群
別名頸椎すべり症といわれる病気です。
先天的な要因が考えられていて、ドーベルマンやジャーマンシェパードに特徴的にみられる進行性の病気です。
頸椎の奇形により、脊髄を圧迫することで歩行異常を呈します。
特徴的な症状として、歩く際に前足と後ろ足が連動して動かず、前足と後ろ足が個別に動くようなぎごちない歩き方が見られます。
軽症であれば、鎮痛薬や首のコルセット、安静など内科的治療で経過を観察しますが、進行性疾患のため、外科的治療が検討されることが多いです。
股関節形成不全
関節軟骨の変化によって、痛みの症状があらわれる進行性の関節疾患です。
とくに中高齢以上の大型犬に発生が多く、そのほとんどは加齢に伴って発生する原発性変形性関節症です。
この病気を完治させる治療法はなく、消炎鎮痛剤の投与やレーザー療法による痛みの管理が主な治療となります。
肥満は変形性関節症の発症原因です。
体重オーバーにならないように日頃から体重管理を心がけましょう。
断耳と断尾
本来ドーベルマンは長いたれ耳と細長いしっぽをしていますが、子犬のときに断耳、断尾をして、とがった耳と短いしっぽというドーベルマンの特徴が作られます。
現在ではヨーロッパを中心に動物愛護の観点から断耳と断尾を法律で禁止する国が増えていますが、日本では、まだそのような規制は設けられていません。
まとめ
ドーベルマンは多くの運動量を必要とする犬種です。
運動不足によるイライラで攻撃的になることがあるので、朝夕それぞれ最低でも1時間は散歩をしましょう。
知らない人への警戒心が高いので、子犬の頃から様々な人との接触により社会性を構築する必要があります。
家族以外の人に対して、積極的に良い印象を持つようにトレーニングをしてください。
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