アムスタッフとピットブルの違いを解説

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犬とねこ

アメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アムスタッフ)とアメリカン・ピット・ブル・テリア(ピットブル)は体格や顔つきがそっくりで、パッと見ただけでは違いは全くわかりません。

しかし、犬種誕生の歴史的背景を知ると、2つの犬種の違いが見えてきます。

似て非なる2つの犬種

2つの犬種は、そっくりな風貌ながら全く違う扱いを受けています。

アムスタッフは家庭犬として親しまれています。

かたや、ピットブルは世界最凶の犬の名をもつ危険犬種として、各国で飼育を規制されている犬種です。

また、AKCではピットブルは犬種としても認められていません。

2つの犬種の誕生の歴史

2つの犬種のルーツ犬

18世紀のイギリスで盛んにおこなわれていたブルバイティング(牛いじめ)の主役はブルドッグでした。

当時のブルドッグは、現在の穏やかな性質とは違いとても凶暴な性格でした。

この時代に、ブルドッグよりさらに強い闘犬の作出が試みられ、気の強いイギリス原産の数種のテリアとブルドッグを基礎犬として作出されたのがスタッフォードシャー・ブルテリアでした。

このスタッフォードシャー・ブルテリアが、アムスタッフとピットブルのルーツ犬なのです。

イギリスに残ったルーツ犬

イギリス政府の厳令により闘犬が廃止されると、スタッフォードシャー・ブルテリアは愛好家によって愛玩犬への転進が図られ、体型が軽量化し、性格面の改良がおこなわれて、攻撃的な気性が徹底的に押さえられていきました。

現在イギリスでは、スタッフォードシャー・ブルテリアは家庭犬として人気犬種のひとつです。

素直で賢く、「Nanny Dog(子守犬)」の愛称がつけられています。

アメリカに渡ったルーツ犬

1870年代にイギリスからの移民によってアメリカに渡ったスタッフォードシャー・ブルテリアは、さらに大型の犬を好むアメリカ人によって、マスティフ系の大型犬種との交配により、大きく強い闘犬として改良されました。

当初は闘犬として使われていましたが、闘犬が禁止されるとショードッグやペット、番犬としてのみ使うことが認められ、激しい気性と攻撃性を抑える改良がおこなわれるようになりました。

こうして生まれたのがアメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アムスタッフ)です。

その一方で、闘犬愛好家はこの犬を、引き続き非合法の闘犬用として繁殖させました。

この派生種がアメリカン・ピット・ブル・テリア(ピットブル)というわけです。

アムスタッフとピットブルの性格の違い

アムスタッフの性格

頑固な面があり、ややしつけにくい傾向がありますが、服従心が強いため、しっかりとトレーニングを積めば飼いやすい犬です。

飼い主さんの呼び声ひとつでピタリと止められる服従心の強さが、この犬種の魅力です。

家族に対しては情愛深く、危機に際しては身を挺して行動します。

攻撃性は少ないものの防衛本能が強いため、マナーの良くない犬や人間を避ける工夫も必要です。

ピットブルの性格

忠実さや服従心、訓練性の高さには優れたものがある一方で、アムスタッフと同じ体格でありながら、闘争心が強く攻撃性の高い犬種です。

一部では家庭犬タイプを目指して性格の改良がおこなわれているそうです。

いずれにしても、攻撃性の程度については個体差があり、予測が難しいため、犬のしつけや訓練に熟練した人以外が気軽に飼える犬種ではありません。

まとめ

アムスタッフとピットブルは、気質は違うだけで、ほとんど同じ犬種であることがわかりました。

お互いに同じ祖先犬を持ちながら、育種の過程で正反対の方向へと進んでしまった犬種なのです。

ピットブルの飼育禁止の動きに対して、犬が悪いのではなく、間違ったしつけをする人間が悪いという主張もあります。

しかし、飼育できる人が限定される以上、ピットブルはやがて淘汰されていく運命でしょう。

あるいは、生き残るすべは、動物園の檻の中ということになるのでしょうか。

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