エジプトのねこ信仰を解説

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ねこはその神秘性から、古代エジプトでは神として崇められていました。

今回は古代エジプトの女神バステトについて解説します。

バステト神とは

古代エジプトのバステト神はねこの女神として知られています。

当初はねこではなく雌ライオンの頭部を持ち、のちにねこの姿、あるいはねこの頭部を持つ女神の姿になりました。

バステト神は月と豊穣を司り、出産や育児、家内安全の守護神として崇拝されていたようです。

さらに、音楽と歓楽を司る神としての一面があり、シストラムという楽器を手にしています。

バステト神の瞳は太陽神ラーが地上を監視するために利用しているとされていて、このことから、古代エジプト人はねこの目には魔力があると信じていたようです。

ねこが信仰の対象になった理由

ねこと人類の関わりのはじまり

北アフリカ一帯の砂漠地帯にすむリビアヤマネコが人間の集落に定着し、家畜化していったのが、ねこと人類の関わりのスタートだといわれています。

現在知られている世界最古の資料は、紀元前7000年頃のキプロス島のシロウロカンボス遺跡の墓から、人骨とともに埋葬されていた一匹のネコの骨です。

高貴な人間と一緒に埋葬されていたことから、このころからすでに、ねこには何らかの宗教的な意味をもっていた可能性が指摘されています。

その後、メソポタミアで農耕が盛んになり、穀物を荒らすネズミを駆除するために、ねこが重宝されるようになりました。

エジプトにおけるねこの飼育

ねこは古代エジプト人が初めて家畜化した動物であるといわれています。

古くは紀元前6000年頃のヒエラコンポリスの貴族墓から、ねこの骨が発見されています。

ねこは当時からネズミや毒蛇など害獣駆除のために飼育されていたようです。

エジプトでの富裕層の間では、ヒヒやライオン、ガゼルなどの野生動物を飼いならすことが流行しており、その風潮がリビアヤマネコの家畜化を促したという面があるのでしょう。

エジプトのねこ信仰

もともとバステトは下エジプトのブバスティスの地方神でした。

ブバスティスでは、ねこは聖なる獣とされていたため、バステト神とねこが同一視されていったと考えられています。

ブバスティスの中心部には「猫神殿」が建築され、ギリシアの歴史学者ヘロドトスの記述によれば、神殿のなかにはバステト神の巨大な像が鎮座し、境内にはおびただしい数のねこが飼育されていたとあります。

バステト信仰はブバスティスからエジプト全土に広がりました。

ねこを殺した者は死刑になり、飼いねこが死んだときは、嘆き悲しんで眉毛をそり落としたといわれています。

バステト信仰の終焉

紀元前525年に、エジプトとペルシアが戦ったペルシウムの戦いでは、ペルシア軍は兵士がもつ盾にねこを縛りつけて戦いました。

エジプト兵はねこを傷つけることを恐れ、なすすべなく破れたと伝えられています。

その結果、エジプトはペルシア帝国に征服され、紀元390年に出された帝国の禁令によって、バステト信仰は長い歴史の幕を下ろしました。

まとめ

バステト神のモデルとなった猫種は、今となっては不明です。

アビシニアンやエジプシャンマウは、古代エジプトの壁画や調度品に描かれているねこに似ていますが、かれらはいずれも近年になって改良された猫種です。

いずれにしてもバステト神のモデルはシャープな体型をした短毛種であり、その神秘性から被毛は黒一色だったのではないかと想像しているのですが・・・。

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