【小学3年生並み】犬は計算ができるのか?

ペットヘルスケア

犬にまつわる都市伝説は数多くありますが、その出どころや真偽に関しては怪しいものが多く、トンデモない説から、どうやら本当らしいと思われるものまで様々です。

そのような犬の都市伝説のひとつに「犬は計算ができる」というものがあります。

「犬は計算ができる」という都市伝説の出どころは、テレビやインターネットで紹介されている「足し算ができる犬」という隠し芸を持った犬だと思われます。

この芸は、飼い主さんが計算問題を出すと、犬が吠える回数で正解するというものです。

クレバー・ハンス効果

20世紀初めにドイツの元教師ウィリアム・フォン・オーステンが飼っていたハンスという馬が、「計算ができる頭のいい馬(クレバー・ハンス)」としてオーステンとともにドイツ各地を巡業していました。

ハンスは計算問題を出されると、正解の数だけ床を脚で叩いて答えることができたのです。

ところが心理学者オスカー・フングストの調査によって、ハンスの計算能力にはトリックがあることが判明しました。

この隠し芸のトリックは、問題を出すオーステンの姿勢と表情に現れる微妙な緊張を目で読み取って、ハンスが蹄でタップをするという単純なものだったのです。

この出来事が元となって、このように無意識に解答を動物に伝えてしまう現象は「クレバー・ハンス効果」と呼ばれるようになりました。

クレバー・ハンスと計算ができる犬

結局のところ「計算ができる犬」も、問題を出す人間が観客にはわからない何らかのサインを犬に送ることによって、吠えることをやめるタイミングを示すトリックの一種だと考えられます。

ただし、そのサインが極めて微妙で何度見てもわからないレベルである可能性があり、飼い主さんに悪意がないケースでは、オーステン同様、飼い主さん自身もサインを自覚していないこともあるでしょう。

それでは犬は数を理解していないのか

犬は計算ができるという伝説は間違いだと断定できますが、全く数学的な能力がないのかというとそういうわけではなく、数の大小を比較できる能力はあるという研究報告もあります。

犬に数量比較能力はあるのかどうか、いくつかの実験が試みられました。

その実験のひとつを紹介します。

2頭の犬の前に「両方の犬に平等におやつを与えるトレーナー」と「どちらか一方に多くおやつを与えるトレーナー」のどちらかが登場し、2頭を平等および不平等に扱いました。

このプロセスを繰り返した後、犬が自発的にどちらのトレーナーに近づいていくかを観察した結果、平等なトレーナーよりもたくさんのおやつをくれるトレーナーの方に近づく傾向が見られたといいます。

つまり、少なくとも数の大小については、犬は理解していると考えられるのです。

まとめ

数量比較能力は、野生環境で群れをなして暮らす犬族にとって非常に重要な役割を果たしていると考えられています。

オオカミがほかの群れと遭遇した際に、群れの大小を瞬時にみて、彼我の力の差を確認して戦いを避けることができることからも、かれらが数量比較能力を有することが証明できるといいます。

人間の家庭で暮らすペットのワンちゃんが群れの大きさを比較する機会はありませんが、瞬時に数量の違いを判断するという能力は何かの形で役に立つこともあるのでしょう。

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