がんを発見する犬の特殊能力を解説

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本人が気づく前に家族の妊娠を察知するなど、昔から犬の嗅覚には不思議な力があるといわれています。

そこで昨今注目されているのが「がん探知犬」です。

特殊な嗅覚によって、がん患者から発生する臭い物質を嗅ぎわけ、がんを早期発見するように訓練された犬のことです。

がん探知犬研究のはじまり

がん探知犬の研究は1990年代にアメリカで始まりました。

訓練された犬は患者の呼気から肺ガンと乳ガンを嗅ぎ分け、90%以上の的中率を示したという論文が発表されました。

2011年にはがん探知犬の論文がイギリスの医学誌に掲載されると世界中で話題となり、今では世界13か国でがん探知犬の実験や育成がおこなわれています。

日本におけるがん探知犬の研究

がん探知犬マリーン

千葉県館山市にある「がん探知犬育成センター」では、がん探知犬の研究と育成がおこなわれています。

国内のがん探知犬第1号は、天才的な嗅覚を持つ水難救助犬マリーンです。

ラブラドールレトリバーのマリーンは20m近く沈んだ水死体から発せられる微量のガスを嗅ぎ当てられるほどの嗅覚の持ち主で、その能力を見込まれて探知犬になりました。

現在、育成センターで活動する5頭はいずれもマリーンの血を引いています。

がんの臭いの元はまだ解明されていない

マリーンをはじめ日本の探知犬は優秀で、放置すればがん化するリスクがある「前がん状態」も発見することが可能です。

これまでの研究で、マリーンは早期のがんを100%近い確率で嗅ぎ分けることができたといわれています。

良性の腫瘍には反応せず、がん患者が出す呼気や尿から、がんだけを嗅ぎ分けることができます。

ただし、いまだにがんの臭いの元が何なのかは解明されていません。

そのため、がん探知犬に否定的な考えをもつ科学者も多いようですが、個人的には、がん患者に特有の臭いがあることは間違いないように思います。

がん探知犬による検査方法

患者の尿もしくは呼気を嗅ぎ分けることによって、探知犬はがんかどうかを判定します。

呼気検査の場合は、専用の呼気採取バッグに息を吹き入れてラボに送ると、1~3週間ほどで結果がわかります。

費用は38,000円です。

病院で全身のがん検査を受ければ軽く10万円を超えるでしょう。

カメラを体に入れる苦痛を伴う検査もなく、時間の制約もない上に費用も低く手軽に検査が受けられるのが魅力的です。

がん探知犬の課題

探知犬の能力に期待が高まる一方で課題もあります。

現在、がんの探知ができる犬は国内に5頭しかいないことと、遺伝的な要素や性格などから、簡単には養成できないのだそうです。

また訓練をおこなうトレーナーも数が足りていません。

新型コロナウイルス探知犬も登場

コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、ヨーロッパでは「コロナ探知犬」に注目が集まっています。

訓練されたコロナ探知犬は1時間で250人の臭いを識別し、感染の有無を判断できるそうです。

英国やフィンランドではコロナ探知犬の試験運用が開始されていて、すでにめざましい活躍を見せているそうです。

フィンランドのヘルシンキ空港で行われた実地試験では、コロナ探知犬が1か月で2200人の乗客の中から13人の陽性者を発見しました。

今後サンプル数が増えれば、探知犬の精度はより高まっていくのではないかと期待されています。

コロナ探知犬がウイルスに感染するのではないかという懸念がありますが、感染者の呼気ではなく、汗に含まれる成分を嗅ぐため、感染のリスクはないのだそうです。

紹介された写真を見ると、フィンランドの探知犬は2頭紹介されていて、シェパードと白い被毛の雑種(?)のようです。

まとめ

がん探知犬を大量に育成して全国の病院に配置できればいいと思いますが、育成が難しいうえ、1頭養成するために500万円以上も費用がかかるそうです。

がん探知犬の今後の目標は、がんの臭い物質の発見です。

それが判明すれば、呼気だけでがんを判定できるセンサーの開発にも結びつく可能性があります。

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