ねこが夢中になる植物といえば、最初にマタタビが頭に浮かびますが、同じような効果がある植物に「キャットニップ」というハーブがあります。
今回は、キャットニップの名前の由来や効果についてまとめて解説します。
キャットニップとはどんな植物か
キャットニップはシソ科に属する多年草です。
解熱や安眠作用など多くの効能があり、西欧では古代ローマ時代からすでに栽培されていた記録があるなど、古くから人々に重宝されているハーブです。
キャットニップは、ネペタラクトンというねこが好む成分を含むことでも知られています。
2つの異名をもつキャットニップ
キャットニップには2つの別名があります。
ねこがマタタビに似た反応をすることから、日本では西洋マタタビと呼ばれています。
また、ハッカに似ていることからイヌハッカという別名もつけられています。
ねこが好む草なのに「イヌ」だなんて、ちょっと混乱してしまいますね。
キャットニップの人間への効能
キャットニップにはさまざまな効果効能があります。
月経促進作用
キャットニップには、月経を促進させる効果効能があり、月経前症候群の改善などに役立ちます。
このような効能があるので、妊婦さんや授乳中のママは使用を避けてくださいね。
解熱効果
キャットニップには発汗や解熱の効能があります。
カゼをひいたときにキャットニップのハーブティーを飲むと熱が下がり、発汗作用によって代謝がよくなるそうです。
整腸作用
胸やけや消化不良を改善し、腸内環境を整えて腸にたまったガスを取り除く効果があります。
就寝前にハーブティーを飲むと、飲みすぎや食べ過ぎの解消に役立つといわれています。
安眠作用
神経の緊張をほぐして、リラックス状態をもたらす効果があります。
就寝前にキャットニップのハーブティーを飲むと、ぐっすり眠ることができます。
キャットニップのねこへの効能
リラックス効果やしつけに有効
キャットニップの中にはネペタラクトンという成分が入っていて、ねこの体内で代謝されるとネペタル酸になります。
ネペタラクトン酸に刺激されて脳内にホルモンが分泌され、ねこちゃんをハイな気分やハッピーな状態にします。
キャットニップの葉を入れたぬいぐるみのおもちゃはねこの良い遊び相手になってくれるので、一度試してみて下さい。
また、爪研ぎのしつけにキャットニップを活用する方法もあります。
爪研ぎをしてもらいたい場所にキャットニップを置いておくと、その場所で爪とぎをしてくれるようになります。
使用上の注意
反応には個体差があるようで、マタタビほどの食いつきがない場合もあるようです。
基本的には安全な植物ですが、てんかんの持病のあるねこや、妊娠中のねこには使用しないようにしましょう。
また、体質によっては嘔吐や下痢、倦怠感を催す場合もあるそうです。
キャットニップの育て方
とても強くて育てやすいので、ガーデニング初心者にもおススメです。
植え付けに適した時期は、3~5月もしくは9~10月頃で、種からでも、挿し木でも生長します。
草丈は最終的に50~100センチになり、植え付けから2か月ほどで収穫できます。
キャットニップは、じめじめした梅雨時期や真夏の暑さが少し苦手です。
人間が使用する場合は、葉っぱは生のまま、もしくは天日干しをして乾燥させたものをハーブティーにして飲みます。
それほどクセがなく飲みやすいハーブです。
ねこに使用する場合は、葉のまま、もしくは粉末にして与えるといいでしょう。
まとめ
マタタビは大量摂取や長時間の摂取によって、呼吸困難や心肺停止を起こす危険性があるため、与え方には気をつけなければなりません。
その点、キャットニップはマタタビよりも麻薬成分が弱いといわれていて、健康面では重大な問題になることはありません。
ただし、まれに興奮状態や攻撃的になる事例も報告されているので、最初に使用する際には、ねこちゃんの反応を注視してあげてくださいね。