店頭やインターネットで並んでいるドッグフードの価格はピンきりです。
たまにどうしてここまで安いのかと疑うほどの価格設定がされている商品もあります。
とくに目立つのが、輸入ドッグフードです。
激安ドッグフードは並行輸入品である
輸入フードの多くは欧米でつくられた製品です。
ショップの店頭に並ぶ商品をみると、同じメーカーで同じ商品であるにも関わらず、値段が定価から大幅に値引かれている激安商品が存在しています。
これらの激安フードは正規輸入品ではなく、並行輸入品であることが多いのです。
消費者として同じ商品で価格が違うものが並んでいれば勿論安い方を選びたいと思いますが、ワンちゃんの健康を考えるのであれば、ちょっと待っていただきたいのです。
なぜなら、並行輸入品には危険なからくりがあるからです。
正規輸入品
正規輸入品は海外の製造メーカーと日本の販売会社が正規に契約して、一度に大量のドッグフードを輸送します。
輸送に当たっては、費用はかかりますがコンテナ内の高温が続かないように保冷対策が施されていたり、できるだけ早く輸送するなどの工夫がされています。
並行輸入品
並行輸入品は正規販売店を経由せずに個人業者などが直接輸入しています。
正規輸入品とは異なり、ほかの輸送品と一緒にコンテナに乗せられ、おそらく保冷対策もない混載便として輸送されています。
そのため運賃は安く抑えられていますが日数も多くかかり、赤道付近を通過するときのコンテナ内部は50℃以上まで上昇しています。
このような環境ではフードのパッケージの中で結露が発生してカビや菌が繁殖しやすい状態になり、脂分が酸化するなど開封前でもすでに品質は悪化していると考えたほうがいいでしょう。
そして、日本に到着してからも温度管理がされていない倉庫に積まれている可能性が極めて高いのです。
店頭に並ぶ前にフードの栄養分は破壊され、酸化して過酸化脂質に変質しています。
並行輸入品の見分け方
店頭に並んでいる輸入フードが正規品なのか並行輸入品なのかを見分けるのは簡単です。
店頭価格に注目
値段が定価から20%以上値引かれているものは怪しいです。
正規品であればそのような値引きがされているはずはありません。
パッケージのラベルに注目
ラベルが日本語で印刷されていれば正規品です。
並行輸入品は英語のラベルのままか、その上から日本語のシールが貼られています。
日本語のシールさえ貼られていないものはかなり流通経路が怪しいと考えられます。
できれば並行輸入品は買わないほうがいい
並行輸入品のドッグフードの国内販売価格は、バイヤーが買い付けたときの為替レートが反映され、流通費用も抑制されていますので、一般的に正規輸入品よりも安く設定されています。
しかし、値段の安さにつられてしまうとあとで後悔することにもなりかねません。
並行輸入のルートは、海外メーカーとは関係のない個人バイヤーが購入して輸入し、日本に輸入されてきます。
並行輸入業者はメーカーとは無関係な企業なので、製造元からのリコール情報などもほとんど入ってこないのです。
まとめ
ドッグフードは大切な家族の食事です。
食品以外の商品であれば並行輸入品を購入することにメリットを感じることもありますが、輸送のプロセスが不明な食品については絶対にNGです。
輸入ドッグフードを購入する際は、かならず正規輸入品を選んでください。