大前提から説明すると、ペットフードは「食品」ではありません。
したがって、ペットフードの原料は人間が食べられないような物質でつくられている可能性があります。
残念なことに、日本のペットフードの安全基準は欧米と比較して非常に緩いのです。
ペットオーナーとしては、市場に粗悪なペットフードが出回っているという事実を知っておく必要があります。
賞味期限がやけに長いドッグフードは危険
ドッグフードを選ぶ際に、賞味期限が長いほうがまとめ買いができるということで、ほぼ無意識にショップで手に取ってしまう飼い主さんも多いかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
まずはパッケージの賞味期限を確認してみてください。
賞味期限がやけに長い製品は、ひょっとすると危険なドッグフードなのかもしれません。
防腐剤、保存料、酸化防止剤、防カビ剤、着色料などなど💦💦
その製品には賞味期限を長くするための添加物が多く含まれている可能性が高いのです。
これらの添加物の多くには発がん性が含まれていて、長期間の使用によってアレルギーが起こりやすくなると考えられています。
とくに賞味期限が半年~1年程度と長い製品については、例外なく添加物が大量に使われています。
また外国製のドッグフードは、数か月かけてコンテナ船で運ばれてくるわけですから、当然ながら添加物なしというわけにはいきません。
ペットフードの成分「ミール」とは何か
「ミール」が含まれているドッグフードは粗悪な製品である可能性が高いので、くれぐれも注意をしましょう。
ミール(肉粉)とは食肉の加工品ではなく、牛や豚などの家畜から食用になる部位を除いて熱を加えて油脂にしたもので、これは本来、石鹸の材料になるものです。
この正体不明の粉の原料には、病死した牛や豚、スーパーの店頭に並んでいた賞味期限切れの食肉が含まれている可能性があります。
このような怪しいものをペットフードの原材料として使用しているのですから、驚きを通り越して恐ろしくなってきます。
肉副産物という表記にも注意
肉副産物という原材料の表記があれば危険です
今お使いのドッグフードのラベルの原材料表示部分を見てください。
パッケージの原材料欄に「肉類副産物」という成分表示があれば、そのドッグフードは要注意です!
肉副産物とは、肉自体ではなく、動物の肺、肝臓、腎臓、胃、腸、血液などを含んでおり、粗悪なドッグフードでは糞尿や屍、羽などが含まれている場合がある
出典:ドッグフード研究所
最悪の4Dミートとは?
肉副産物には、4Dミートと呼ばれる最悪の品質の肉が使われている可能性があります。
4Dというのは俗称ですが、このような意味の言葉です。
Dead:死骸 Diseased:病気 Dying:死にかけ Disabled:障害のある
(出典:ドッグフードの原材料と安全性)
最悪なケースでは、「病気の肉」ではウィルス感染したものや癌にかかったその部分ですらも使うことがあるといわれています。
「ペットフードは食品ではない」という前提が大問題
なぜこのような粗悪なドッグフードがあるのか気になりますよね。
そこで、なぜ粗悪なドッグフードが販売されるのかを解説したいと思います。
ペットが食べるものは日本では食品扱いされていない
日本ではワンちゃんやねこちゃんの食べるものは食品扱いされていないんです。
平成21年6月にやっと施行された「ペットフード安全法」によって、犬猫用のペットフードのパッケージに、すべての原材料の表示が義務付けられました。
しかし、この法律には少々問題があります。
それは成分の詳細の記述までは求められていないということなんです。
外国にはしっかりとしたペットフードの基準がある
ドイツ、イギリス、アメリカ、ヨーロッパの国々の一部では、人間の食品同様にドッグフードの基準が厳しく定められています。
ドイツをはじめ各国では、ヒューマングレードの原料がドッグフードの原料でなくてはならないとされ、「犬の税金」「殺処分なしの動物愛護施設」「ペットショップで生態の展示販売を禁止」などのユニークな法整備がされています。
日本は世界の中でも、まだまだペット後進国なんですね。

かわいい家族には、ちゃんとした食事を与えたい
良質なドッグフードを与えると、目に見える変化が生まれます。
毛並みがよくなり、涙やけや目ヤニが改善し、なにより元気になります。
粗悪なものを与え続けていると、内臓を悪くしたり、アレルギーが発症したり、皮膚を悪くしたり、目やにや体臭の原因になってしまうこともあります。
ショップに並んでいる廉価なフードに目が行きがちですが、愛犬の健康を考えれば、添加物や危険な成分が含まれていない安全なフードを選んだほうがいいと思います。