犬は人間の4倍の速さで年齢を重ねているといわれています。
飼い主さんにとっては、いつまでも子どものような存在でも、気がつかないうちに愛犬の老化はすすんでいきます。
犬はいつからシニア期になるのか
犬は体型によって平均寿命は短くなる傾向があります。
一般的に小型犬は10歳から、大型犬は8歳ぐらいからがシニア期とされています。
昨今、生活環境の変化や獣医学の進歩、フードの品質がよくなったことから、犬は長寿化する傾向が顕著です。
昨今は、ペットの高齢化に伴い、寝たきりになるなど介護の問題も深刻になっています。
犬の老化のサインを見逃さない
老化は突然始まるものではなく、少しずつ進行していくものなので、毎日一緒に生活していると、ペットの変化になかなか気がつかないものです。
パートナーの健康寿命を延ばすためには、小さな変化を見逃さないように注意するのが肝心です。
睡眠時間の変化
犬は年齢を重ねるにつれて睡眠時間が長くなります。
夜間だけでなく、日中も寝ている時間が多くなったら老化のサインです。
段差を嫌がる
体を動かすことが億劫になり、階段などの段差を前にすると、少し躊躇する仕草を見せることがあります。
原因としては、筋肉の衰えや倦怠感、関節の痛みなどが考えられます。
散歩に行っても、すぐに家に帰りたい様子を見せるのも老化のサインです。
多くの犬は後ろ足から衰えはじめるので、歩き方の変化にも注目しましょう。
食欲の変化
高齢になると運動量の減少により食欲不振になるほか、味覚や嗅覚が変わって食事の嗜好が変わったり、異常なほど食に執着するケースもあります。
見た目の変化
被毛が全体的に白っぽくなったり、眼力が弱くなるなど、見た目も変化していきます。
歯周病や目やにが目立ってくるなどの様子も見られるようになります。
シニア期の愛犬へのケア
7歳ごろから定期的な健康診断を
老化のサインは見た目だけに限りません。
体の中の変化を確認するために、シニア期になる前から、1年に1回、健康診断を受診しましょう。
フードにも気をつけたい
シニア特有の病気である腎臓病、心臓病、白内障対策には、活性酸素を除去する抗酸化栄養素の補給が有効です。
そのほか、健康維持に欠かせないオメガ系脂肪酸は、認知症予防にも有力視されています。
シニア期になったら、これらの栄養素を含んだ食事に切り替えていくといいでしょう。
生活環境の気配り
家の中で足を滑らせることがないように、フローリングの床にカーペットを敷くなど、床材の工夫をしましょう。
室内の温度にも注意し、ストレスを与えないようにしてください。
まとめ
いよいよ愛犬に介護が必要になったら、どのように立ち向かっていけばいいのでしょうか。
犬を飼うなら、最後まできちんと世話をするのは義務であり、できることは何でもしてあげたいと思うのが飼い主さんの当然の感情です。
しかし、ペットの介護は長丁場です。
完璧な世話を目指していると、だんだん息切れしてきてしまいます。
そのようなときは周囲に助けを求めてください。
知り合いやシッターさん、ヘルパーさん、動物病院や老犬ホームなど、頼れるところはたくさんあります。
介護を自分だけで抱え込まずに、思い切って数日だけでも介護疲れから開放する日を作って気分転換するようにしましょう。