犬の前十字靭帯断裂の危険性を解説

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ペットヘルスケア

犬の前十字靭帯断裂は、小型犬から大型犬まですべての体重の犬で認められますが、とくに体重の負担がかかりやすい大型犬に好発する傾向があります。

前十字靭帯とは

靭帯とは、骨と骨とをつなぐ固いゴムのような構造です。

前十字靭帯は膝の関節にある靭帯のひとつで、膝の関節の中で、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつないでいます。

前十字靭帯は脛骨に対して前方向にかかる力を支えています。

この靭帯の支えがなくなってしまうと、後ろ足に体重をかけたときに脛骨が前方に滑り出すようになり、体重を支えられなくなってしまいます。

前十字靭帯断裂の原因

犬の前十字靭帯断裂はその原因によって大きく2つに分類されます。

急性前十字靭帯断裂

外傷が原因で生じるタイプで、運動量の多い2〜3歳未満の犬によく見られます。

交通事故やフリスビーやボール投げなどの運動によって、過剰なエネルギーが膝関節に加わることによって起こります。

慢性前十字靭帯断裂

前十字靭帯の慢性的な変性が原因で生じるタイプです。

犬の前十字靭帯断裂のほとんどがこのタイプです。

靭帯が充分な強度を維持できなくなるため、普段の運動でも小さな損傷が蓄積して部分断裂が生じ、悪化を重ねると完全断裂に至ります。

前十字靭帯断裂の症状

前十字靭帯断裂の発症傾向

●体重オーバーはリスク要因
●膝蓋骨脱臼との併発がよく見られる
●小型犬では高齢での発症例が多い
●30~40%は2年以内に反対肢も断裂する

歩行異常と座り方に注意

靭帯が完全に切れる完全断裂と一部が切れる部分断裂があり、膝のクッションの役割をする半月板の損傷を伴う場合があります。

いずれの場合も同時に膝の関節炎が進行して慢性的に重症化します。

損傷の程度によりますが、膝の関節の中で炎症が生じて痛みを生じるため、歩行異常や体勢の異常が見られます。

具体的に、そのような症状が見られた場合は動物病院に相談しましょう。

前十字靭帯断裂の治療と予防

前十字靭帯断裂の治療方法

治療の基本は外科治療と内科療法です。

重度の場合、不安定な膝関節を正常な形に戻すためには手術が必要ですが、年齢や別疾患などの理由で手術が受けられない場合は内科治療でリハビリケアを選択します。

内科療法では、痛みのコントロールをおこないながら、長期間安静にして自己治癒力で膝関節が緩やかに安定していくための補助をします。

前十字靭帯断裂の予防

予防には、体重管理が大切です。

肥満にならないように日頃からのこまめな体重管理を心がけましょう。

フローリングなどの滑りやすい床材は避ける、足の裏の毛をカット、ジャンプや過度な運動をさせないなど、日常生活での注意が重要です。

膝蓋骨脱臼を併発しているワンちゃんの場合にはとくに注意してあげてください。

まとめ

前十字靱帯断裂を完全に予防する方法はありませんが、肥満はリスク要因なので、太りすぎに気をつけましょう。

膝蓋骨脱臼と前十字靱帯断裂は、しばしば同時に起こることが知られています。

そのため、膝蓋骨脱臼を放置せず治療することが、前十字靱帯断裂の発生リスクの抑制につながります。

 

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