犬を迎えるにあたって大きな心配事のひとつに、費用の問題があると思います。
犬の一生には300万円以上のお金がかかるといわれています。
犬種やライフスタイルによって異なりますが、項目ごとに一般的な価格目安を紹介しますので、これから犬を飼う予定のある人は参考にしてみてください。
初期費用(5万円~10万円)
畜犬登録料
犬を飼育する場合、市町村窓口に「畜犬登録」をする義務があります。
登録料は3000円程度です。
なお、ほとんどの自治体では畜犬登録は狂犬病予防接種とセットになっています。
健康診断
子犬を購入した際にすでに健康診断が済んでいる場合と、購入後の受診をすすめられる場合があります。
基本的な検査で1回3500円~9000円です。
マイクロチップ
最近は販売時に装着済みのケースがほとんどですが、動物病院で装着する場合は、3000円~10000円で、登録料1050円が別途かかります。
初期生活費(2万円~)
サークルやケージ、フードボウル、トイレトレー、リードや首輪、ブラッシング用品などは、生活をスタートする前に準備しておきたいものです。
生活費(年間9万円~)
犬の大きさによって違いが大きいですが、以下の維持費がかかります。
ドッグフード
体が大きい犬ほど食べる量が多いのはもちろんですが、市販のフードは素材や製法によって価格が大きく異なります。
ペットフード協会が2019年におこなった調査では、主食用ドッグフードの1か月の平均支出金額は、超小型犬が2684円、小型犬が3571円、中型・大型犬が3897円でした。
また同調査によると、おやつにかける平均金額は1292円となっています。
日用品
トイレシーツやペット用ウェットシート、消臭スプレー、犬用オモチャ、デンタルケア商品やシャンプーなどがあります。
毎月5000円前後はかかるかもしれません。
医療費(避妊・去勢手術のほかに年間10万円~)
避妊・去勢手術
避妊や去勢手術にかかる費用は動物病院によって大きく異なります。
日本獣医師会が実施した調査によると、去勢手術の場合で15000円~30000円、避妊手術の場合は15000円~40000円となっています。
予防接種(狂犬病、混合ワクチン)
1年に一度の狂犬病予防接種が義務づけられています。
料金は動物病院によって多少の違いはありますが3500円~4000円(狂犬病予防注射済交付手数料500円を含む)です。
動物病院のほか、集合接種をおこなっている自治体もあります。
混合ワクチンは任意ですが、伝染病予防のために毎年1回必ず接種するようにしてください。
混合ワクチンにはいくつか種類がありますが、一般的な8種混合ワクチンの場合、1回8000円程度です。
子犬は16週齢までに合計3回接種するのが一般的です。
子犬を購入した際には1回目はブリーダーやペットショップで済ませていると思われるので、初年度の飼い主さんの負担は2回目からになるでしょう。
2歳以降は年1回になります。
健康診断
健康診断は任意ですが、できれば予防接種のタイミングで年1回の受診をおススメします。
費用は3000円~10000円です。
病気やケガの治療
ペット保険会社の調べによると、年間医療費の平均は小型犬で約42000円、中型犬で54000円、大型犬で56000円となっています。
ペット保険に加入した場合は、月額2000円~5000円ぐらいを想定しておきましょう。
レジャー費用
ドッグランの使用料金は1回500円~1000円が一般的です。
そのほかにドッグカフェの利用や、犬と泊まれる宿を利用するケースなどが考えられますね。
レジャー以外では、トリミングサロンやトレーニング教室での訓練費用、飼い主さんが留守をするケースでは、ペットホテルやシッターを利用する場合があるかもしれません。
葬儀費用
最後に愛犬とお別れをしなければいけないときがやってきます。
火葬費用は5000円ぐらいからで、犬のサイズによって異なります。
このほか、最近はペットの葬儀をおこなう飼い主さんも増えています。
まとめ
犬の寿命を10~15年として、愛犬にかかる生涯費用はトリミングやレジャー費用などを含めると、おそらく合計300万円以上になります。
犬を飼うというのはお金がかかることだという現実を肝に銘じておきましょう。
ここでは標準的な費用内容を紹介しましたが、犬種や性別、大きや寿命、あるいは飼い主さんのライフスタイルによって生涯費用には大きな幅が出ます。
これから犬を飼いたいと考えている方は、これらの費用データを参考にして犬種を選ぶのも賢明な判断かと思います。