犬の肉球がプニプニなのは子犬の頃だけで、成長にしたがって肉球は自然に固くなっていきます。
肉球が固くなるのは人間のかかとが固くなるのと同じ理由です。
毎日地面のうえを散歩するわけですし、所々ざらつきや小さな擦り傷ができるのは普通のことなんです。
ただし、犬の肉球は温度や湿度など、外部からの刺激を受けやすいため、ダメージが激しくなると、ひび割れを起こす場合があります。
ひび割れを起こすと肉球が地面についたときに痛みを生じるため、足をかばうようにして歩いたり、ひび割れを気にして何度も肉球を舐めていたりと、そんな姿を見ていると、かわいそうになりますね💦💦
肉球が乾燥する原因
肉球のひび割れの原因は、おもに乾燥と加齢です。
季節の影響
空気が乾燥している冬場は犬の肉球も乾燥しやすくなります。
暖房器具から離れない寒がりのワンちゃんの肉球も、乾燥してカサカサになることがあるので注意しましょう。
散歩の影響
肉球は直接地面に触れる箇所なので、長時間アスファルトの上を歩いていると、地面の熱などによって肉球の水分が奪われ、カサカサ状態になることがあります。
アスファルトで肉球をこすってダメージを受けることもあるでしょう。
拭きすぎ洗いすぎ
散歩から帰ってきて、足を念入りに洗う飼い主さんも多いと思います。
もちろん汚れを落として足の裏を清潔にすることは悪いことではありませんが、やりすぎは肉球の乾燥を招いてしまいます。
濡れたタオルでゴシゴシ拭いたり、脂分を落す効果のあるウエットティッシュで足を拭いて必要な脂分を奪ってしまうと、肉球がカサカサになってしまうことがあります。
加齢による新陳代謝の衰え
ワンちゃんも加齢によって徐々に代謝機能が低下していきます。
その影響で肉球の水分量が減って乾燥しやすくなります。
老犬期を迎えたら、こまめに肉球の状態を確認してあげましょう。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の症状が肉球に現れると、肉球がゴワゴワとして硬くなる苔癬化(たいせんか)と呼ばれる状態になります。
悪化すると細菌感染によって腫れや痒みが発生することもあります。
肉球の乾燥対策
肉球のひび割れの原因となる乾燥は、ワセリンや肉球専用の保湿クリームやジェルなどを塗って予防しましょう。
ほとんどの肉球専用の保湿剤は犬が舐めても害のない成分で作られているほか、アルコールや香料、着色料が使用されていないため安全、安心です。
クリームを使用する頻度にはとくに決まりはなく、気になったときに使用すれば大丈夫です。
老犬で肉球にひび割れがあるようなケースでは、毎日もしくは散歩ごとに1回塗ってあげるといいと思います。
アトピー性皮膚炎の場合は、獣医師さんの指示に従って保湿剤やクリームを使用するようにしてくださいね。
まとめ
ワンちゃんは足の裏のケアを自分ではできません。
肉球を傷つける原因ともなる伸びた爪を定期的に切り、長くなった肉球の周りの毛をカットしてあげましょう。
固くなった肉球は滑りやすくなって踏ん張りがきかなくなります。
その結果、関節トラブルやヘルニア、転倒による骨折のリスクも大きくなります。
また、ひび割れを放置するとあかぎれになって出血したり、ひび割れ部分から雑菌が入り込んで思わぬ病気に感染することがあります。
肉球は、犬が生活するために毎日使うデリケートな部位です。
乾燥しがちな肉球には、肉球ケア専用のクリームを塗ってあげてくださいね。