闘犬出身のワンちゃんや大型犬種のように、だれもが飼育の難しさがわかっている犬種のほかに、意外にしつけが難しい犬種があります。
運動量の多い犬種
ボーダーコリー
現在も牧羊犬として活躍しているボーダーコリーは、確実に指示に従い作業を的確におこなう優れた能力を持つ犬種です。
ボーダーコリーは賢いがゆえに、しつけが難しいといわれることがあります。
したがってボーダーコリーの賢さを充分に引き出すためには、飼い主さんとの信頼関係がなければ成立しません。
「賢いから大丈夫だろう」などと、しつけに対して安易な考えでいると、簡単に見下されてしまいます。
適切なしつけをおこなわないと、わがままで自由奔放な犬になり、コントロールすることができず、飼い続けることさえ難しくなってしまうかもしれません。
かなりの運動量も要求されますから、飼育環境も限定されるでしょう。
その意味でもボーダーコリーは初心者には難しい犬種かもしれません。
ダルメシアン
優雅で気品があり、走ることが大好きで、とても活発な犬種です。
持久力があるのでたくさんの運動量を必要とします。
飼い主さんや家族には愛情深く、コミュニケーションを積極的にとろうとしますが、家族以外には警戒心を強くみせることがあります。
番犬として活躍していたことから、常に外を警戒するところがあります。
また、頑固な性格の持ち主でもありますので、初心者にはしつけが難しい犬種です。
自由奔放な愛玩犬
パピヨン
かつて西欧貴族の愛玩犬としても好まれたパピヨンは、現在も愛玩犬として世界中で愛されている小型犬種です。
気品があり愛玩犬の代表ともいえるパピヨンですが、ワガママになりがちな傾向があります。
基本的に頭がいいのですが、甘やかし過ぎたせいで指示をきかない自由な性格に育ってしまうことがあります。
アメリカンコッカ―スパニエル
もともとは猟犬だったため、運動能力に優れ、とても賢く活発です。
おおらかで神経質な面が少ないワンちゃんですが、好奇心旺盛なため、ときに攻撃性をみせることがあり、留守番が長くなると問題行動を示すことがあります。
アメリカンコッカースパニエルは、病気が多い犬種としても知られています。
その大きな垂れ耳から耳の病気や皮膚の病気、また先天的に目の病気や慢性的な肝炎などといった遺伝疾患も多い犬種です。
病気になった場合の経済的負担や生活環境を考慮して、飼育を始める必要があります。
ビーグル
スヌーピーのモデルとしても知られるビーグルは、社交的で明るい性格です。
とてもチャーミングなビーグルですが、「よく吠える」という特徴を持っています。
飼い主さんに対して何かを要求するために、大きな声で吠えてしまう「要求吠え」が多く、このような無駄吠えに悩む飼い主さんも多いようです。
ちょっとした刺激に反応して過剰に吠えてしまわないように、子犬の頃からたくさんの経験をさせ、人間社会から受ける刺激に慣れさせておくといいでしょう。
充分満足できる散歩や運動をさせてあげること、過剰に甘やかさないこと、わがままな要求に応えないことなどを心がけましょう。
まとめ
今回紹介した5犬種は、どれも明るく賢く、しつけが難しいというイメージのない子ばかりです。
それゆえ、毅然とした心構えもなく、かわいい見た目に騙されて甘やかしてしまうと、手が付けられなくなってしまう可能性があります。
今回紹介した犬種に限らず、ワンちゃんを飼う前に飼い主さんが学んでおかなければならないことはたくさんありそうですね。