犬の室内飼育が常識という時代になりました。
単身や共働きの家庭が増えているので、飼い主さんが仕事をしている日中はワンちゃんが留守番というケースも増えています。
一日中家の中で留守番をして夜に散歩という生活スタイルで、太陽の光を浴びる機会がほとんどないワンちゃんも少なくないのではないでしょうか。
日光浴のさまざまなメリット
ビタミンDの活性化
ビタミンDは食事からのカルシウムの吸収を促して血液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあります。
免疫機能を調整して感染症の発症を予防するためにもビタミンDは重要です。
ビタミンDはおもに食事から摂取しますが、人間は日光浴によってその不足分を補うことができるといわれています。
(犬の場合は、日光浴によるビタミンDの補給効果はあまり大きくないという見解もあります)。
セトロニンの分泌を促す効果
日光を浴びると、脳内でセトロニンという神経伝達物質が分泌されます。
セトロニンは精神を安定させる効果があり、睡眠ホルモンのメラトニンを生成して快眠効果が得られることがわかっています。
日光浴は気分の落ち込みやストレスをコントロールしてくれる役割もあります。
日光浴と同時に散歩で体を動かすことで、セトロニンはさらに活発に分泌します。
成長ホルモンの活性化
成長ホルモンは、骨や筋肉や身体の組織を維持し、新陳代謝を促してくれる働きがあります。
このホルモンは太陽の光を浴びることで活性化します。
成長ホルモンの分泌が少なくなる冬の間は、意識的に日光浴をさせてあげるといいでしょう。
皮膚の健康維持
紫外線には殺菌効果があり、適度に日光を浴びることによって雑菌などの微生物から皮膚を守る効果があります。
同時にノミやダニが付きにくくなる効果も期待できます。
気分転換
留守番が多くなると昼間の睡眠時間が多くなりすぎて、昼夜逆転により生活リズムが崩れてしまいます。
日中日光を浴びることによって、体内時計の改善が期待できます。
理想的な日光浴の時間
一日につき、15~30分程度の日光浴で充分です。
日光がある時間に散歩に行く習慣があれば、それだけで充分です。
日光浴は自宅でもできます。
足腰が弱い老犬は、庭やベランダ、リビングの窓際で日光浴をさせてあげてください。
日光浴のデメリット
日光に含まれる紫外線には、皮膚炎や皮膚がん、角膜炎や白内障になるリスクがあります。
日差しが強い5~9月は直射日光に長時間晒される状態は避けて、朝や夕方など、できるだけ紫外線の弱い時間帯を狙って散歩させることを心がけましょう。
夏場は紫外線のほか、熱中症にも注意が必要です。
まとめ
基本的に犬は日光浴が好きな動物です。
人間でも家にこもっていると、憂鬱な気分になったり、不健康になりますよね。
犬も外に出て気持ちをリフレッシュしたいと思っています。
適度に日光に当たることによって身体のシステムを正常に保つことは、愛犬の健康維持にとって非常に重要です。