犬のインフルエンザ流行の可能性について解説

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ペットヘルスケア

現在、日本国内では犬のインフルエンザの発症報告はありません。

しかし海外では、ほかの動物から犬への感染や、変異を繰り返して犬から犬へ感染が拡大しているという報告が多数あります。

インフルエンザウイルスを簡単に解説

もともとインフルエンザウイルスは鳥類を宿主としますが、野鳥からニワトリなどの家禽へ、さらにブタやウマなどの家畜に伝染し、変異を繰り返して人間にも感染する場合があります。

インフルエンザの分類について

インフルエンザウイルスは、大別するとA型、B型、C型があります。

このなかでA型はさらに細かく分類されています。

報道などで目にする「H1N1」「H7N9」というのは、すべてA型インフルエンザです。

この記号は、ウイルスが保有する「ヘマグルチニン」と「ノイラミニターゼ」という2種類のタンパク質の性質の違いを表しています。

ヘマグルチニンの種類をHで、ノイラミニターゼの種類をNで、それぞれ番号付けして分類しているのです。

人間に感染するインフルエンザウイルス

HNの組み合わせは144通りありますが、実際に確認されているのは13種類程度です。

確認されたインフルエンザウイルスのうち、これまでに人間社会に大流行を起こしたことがあるのは、1918年のスペイン風邪、1957年のアジア風邪、1968年の香港風邪、1977年のソ連風邪の4種類です。

このほか、最近では2009年の新型インフルエンザも社会問題になりましたね。

犬のインフルエンザ発生事例を紹介

海外では犬へのインフルエンザの感染事例がいくつか報告されています。

H3N8型

最初に犬に感染が認められたインフルエンザです。

2004年にアメリカ・フロリダ州のドッグレースに参加していたグレイハウンドに高熱や咳などの呼吸器疾患がみられました。

レース会場の近くで飼育されていた馬から同型のウイルスが見つかったことから、馬から犬に感染したと考えられています。

その後、全米各地で犬から犬への感染が拡大し、流行を繰り返しました。

近年、中国でも報告があります。

H3N2型

2007年に韓国で発見され、中国南部やタイでも犬への感染報告があります。

2015年にはアメリカ・シカゴの犬の保護施設で、アジアから来た犬を介在して1000頭を超える集団感染が発生し、20州以上で感染拡大の報告があります。

鳥から犬への感染という報告がされています。

H1N1Pdm型

1918年のスペイン風邪と同型のウイルスで、2009年にアメリカと中国で人間からペットの犬への感染報告があります。

日本国内の犬の調査で同型のウイルスに対する抗体が検出されたことから感染歴が示唆されましたが、発症の記録はありません。

H5N1型

病原性が高い鳥インフルエンザで、死亡率の高い型です。

2004年、タイでアヒルの死骸を食べた犬に高熱と呼吸器症状が確認され、その後死亡しました。

この型のインフルエンザが発生した地域では、犬やねこのほか、感染した鳥を食べた複数の哺乳動物が発症し、死亡する事例が続きました。

インフルエンザの感染経路と症状

現在、日本国内での犬へのインフルエンザの発症報告はありません。

最大の予防対策は、犬に感染する可能性のあるウイルスを日本国内で発症させないことです。

感染経路はほとんど人間と同じ

感染した犬の鼻汁や唾液には多くのウイルスが存在しています。

感染犬との直接的な接触によって感染するパターンと、感染犬がくしゃみや咳をした際の飛沫を吸い込むことで感染するパターンが考えられます。

インフルエンザの症状

くしゃみや鼻水、咳、発熱、だるさや食欲不振などがみられます。

2~4日の潜伏期間を経て発症します。

感染した犬のほとんどは軽症ですが、3週間以内に完治することが多いとされています。

ただし、重症化した場合は肺炎を起こし、死亡する場合もあります。

犬から人間への感染の可能性

今のところ報告はありませんが、人間から犬への感染の可能性が報告されているように、インフルエンザウイルスは変異を繰り返し、種族を超えて感染します。

今後も犬から人へ感染はないと断定することはできません。

まとめ

新型コロナウイルスの例を出すまでもなく、ある地域で発生した感染症が世界中で感染を拡げる可能性があります。

日本国内における犬へのインフルエンザ流行のリスクについて、その心構えだけはしておいた方がいいかもしれません。

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