狆(ちん)の特徴とかかりやすい病気を解説

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犬とねこ

狆(ちん)は日本原産の小型犬です。

被毛は美しく、歩く姿が優雅で気品があり、飼育しやすいので、ヨーロッパをはじめ世界中にファンがいます。

狆の歴史

狆は日本書紀にも登場する古い歴史がある犬種です。

「狆」という字は、けものへんに中と書く和製漢字で、そのおとなしい性格から「犬とねこの中間」という意味でつけられた名前です。

中国から日本に渡ってきたチベットのスパニエル系統の小型犬がルーツだとされていますが、はっきりとはわかっていません。

愛玩犬として改良と繁殖が繰り返され、江戸時代には徳川綱吉公の愛玩犬として飼育され、多くのブリーダーが存在したそうです。

その後、黒船で来日したペリーがアメリカに持ち帰り、フランクリン大統領やペリーの娘など上流階級の愛犬として飼育されました。

フランクリン大統領からイギリスのビクトリア女王に献上された狆は、西欧の上流階級にも広がっていきました。

狆の性格

 

物静かで動じず、おとなしい犬種です。

家族にも愛情深く、賢い性格で、マンションなどの集合住宅での飼育にも向いています。

また、要求する運動量が多くないので、高齢者の飼育にも適しています。

狆に非常に多い病気

狆は温度変化に弱い犬種です。

夏の散歩は涼しい時間帯におこない、冬は室内で暖房を活用しましょう。

また、狆は小型犬特有の病気のほか、遺伝性疾患も多いとされています。

水頭症

脳脊髄液によって脳が圧迫されて神経症状が出る病気で、先天性による場合が多く、とくに小型犬に多く見られます。

水頭症の特徴的な現象は斜視です。

発症すると痴呆症状を呈したり、逆に攻撃的になる場合があります。

この病気の予防は困難ですが、早期発見によって症状の緩和や延命は可能です。

乾性角結膜炎

涙の量が減って目の表面が乾き、角膜や結膜に障害が出る病気です。

免疫異常や感染症、先天的に涙腺が小さいなど原因はさまざまで、目の充血、色素沈着、粘りのある目やにが出る、瞼が痙攣するなどの症状が現れます。

涙を補うための人工涙液や二次感染を予防のための抗生物質の点眼が一般的な治療ですが、完治が難しい病気なので、継続的な治療が必要です。

僧帽弁閉鎖不全

左心房と左心室の間にある僧帽弁が変性して閉鎖機能が低下する病気で、犬の心臓病の中でとくに発症率が高い病気です。

初期はほとんど症状がありませんが、病状が進行すると運動後に空咳が出るようになります。

症状の程度によって、内科的治療法と外科的治療法を使い分けます。

内科的治療では、血管拡張剤や利尿剤を使用して心臓にかかる負担を軽減します。

外科的治療では、変性した僧帽弁の修復手術をおこないますが、高度な技術が必要なので、実施している病院は少ないです。

膝蓋骨脱臼

大腿骨の溝にはまっている膝蓋骨が、内側や外側に外れる症状を呈します。

小型犬は膝蓋骨を支える靭帯の力が弱いために多発し、膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出て、歩行できなくなることもあります。

治療には内科的治療と外科的治療のいずれかが選択されます。

短頭種気道症候群

短頭種(鼻ぺちゃ)の犬種は気道狭いため、呼吸器異常が多く発生します。

鼻の奥の筋肉が過剰にたるんでしまう軟口蓋過長や、気管が狭くなってしまう気管虚脱などの症状が複合的に発症します。

重症化すると体温調整が上手くいかずに呼吸困難や失神を起こす場合があります。

肥満にならないように食事管理に注意を払い、涼しい環境での飼育を心がけましょう。

内科療法はステロイド剤によって気道の炎症をおさえ、鎮静剤で咳をおさえます。

外科療法では、鼻孔の一部を切除して広げる外鼻孔拡張手術や、喉の奥の筋肉を切除する軟口蓋切除がおこなわれます。

眼瞼内反症

ほとんどが先天的な病気で、まぶたが内側に巻き込まれて角膜を傷つけてしまいます。

自分で目をこすって悪化させてしまうことがあるので、放置せずに動物病院に行きましょう。

軽度であれば、逆さになったまつげを抜いて結膜炎を治療しますが、角膜をひどく傷つけている場合は手術が必要です。

まとめ

狆は飼育がしやすく、しつけで悩むこともほとんどないでしょう。

気をつけたいのは、被毛の手入れと温度管理です。

比較的先天的疾患の多い犬種なので、日頃の生活をチェックして健康管理をおこなってください。

 

 

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