ねこブームといわれる昨今、ねこを飼育している飼い主さんの多くが悩んでいるのが抜け毛問題ではないでしょうか。
また、これからねこを飼いたい人にとって気になるのは、抜け毛問題と並んでアレルギー対策だと思います。
あまり毛が抜けないねこであれば、掃除も楽になり、ひょっとするとアレルギーも起こりにくいかもしれません。
そもそも毛がなければ抜けない
スフィンクス
カナダ原産の不思議な魅力を持つねこです。
無毛なので、当然ながら毛は抜けません。
特殊な見た目なので好き嫌いが別れますが、愛情表現が豊かで、かわいい性格のねこです。
エルフキャット
こちらもほとんど無毛で、スフィンクスとアメリカンカールを交配して誕生した猫種です。
スフィンクスとの見た目の違いはカーブした特徴的な耳です。
「エルフ」とは妖精の意味で、とても頭がよく社交的なねこです。
あまり毛が抜けないといわれている代表的な猫種
オリエンタルショートヘアーやロシアンブルー、マンクス、シャムなど、被毛がシングルコートの短毛種は、抜け毛が少ないと考えられます。
そのほか、抜け毛が少ないといわれている意外な猫種を紹介します。
ただし、ねこの個体差により、必ずしもすべての個体が、脱毛が少ないとは限りません。
あくまでも目安として考えるようにしてください。
そのほか意外に抜け毛の少ない猫種
スコティッシュフォールド
折れ耳が特徴的な人気猫種です。
性格は温和で飼いやすく、短毛、長毛に限らず抜け毛が少ないといわれています。
もっとも、ロングヘアのスコティッシュの飼い主さんからは、かなりの量の抜け毛があるとも聞くので、個体差はかなり大きいのではないかと思います。
マンチカン
マンチカンは人気の短足ねこで、好奇心が旺盛でとても優しい性格です。
一匹ずつ脚の長さが違い、被毛のカラーも全パターンある猫種です。
総じて抜け毛が少ないといわれていますが、スコティッシュと同様に、かなり抜け毛が多い子もいるようです。
ラグドール
英語で「ぬいぐるみ」の名前をもつ大型の猫種です。
シルクのようにモフモフの長毛ですが、意外にもあまり毛が抜けず、温厚で運動量もそれほど多くないので、室内飼育に理想的です。
抜け毛とアレルギーの関係
ねこアレルギーの主な症状には、くしゃみ、鼻水などがあります。
ねこのアレルゲンは数種類判明していて、最も一般的なものは「Feld1」という唾液に含まれるタンパク質です。
ねこが毛づくろいをすることによって唾液が被毛だけでなく体全体の皮膚に付着し、抜け毛やフケとなって拡散します。
なお、皮脂や肛門腺、涙、おしっこにも別種のアレルゲンが含まれています。
つまり、ねこアレルギー対策としては、抜け毛の掃除だけでは不充分だということなのです。
サイベリアンはアレルギーの人におススメ
サイベリアンはロシア原産のねこで、ボリュームある被毛が特徴的です。
長毛種で抜け毛も少なくありませんが、ほかの猫種と比較して唾液中のFeld1の量が低いため、アレルギーになりにいといわれているのです。
ただし、ある研究データによれば、アレルゲンが少ないサイベリアンの確率は50%程度だということです。
運良くアレルゲンの少ない子に出会えれば良いですが、それもご縁なのかもしれません。
まとめ
ねこは品種によって抜け毛の量が全然違います。
ねこの毛はとても細く、絨毯の目などに入り込んでしまいます。
掃除の手間やアレルギー対策のためには、抜け毛が少ない品種を選んだほうが飼育の維持がしやすいといえるでしょう。
ただし、<抜け毛の少なさ=アレルゲンの少なさ>とは限りません。
ねこアレルギーの元は唾液や皮脂、排泄物に含まれていますから、たとえ無毛のスフィンクスであっても、完全にアレルギーと無縁ではないことを知っておきましょう。
抜け毛の多い少ないは、飼育する猫種の選択の参考にはなりますが、性格や見た目など、そのほかの要素もはずすわけにはいきませんよね。
いずれにしても室内を清潔にすることがねこの飼育にとって重要であることは間違いありません。