ペット保険はすべてのケガや病気を補償してくれる制度ではありません。
どんなケースが補償の対象にならないかについては、各保険会社によって多少の違いがあります。
したがって、ペット保険を選ぶ際には、保険料や補償金だけでなく、補償の対象がどこまでなのかを確認しておかないと、いざとなったときにトラブルになる可能性があります。
ケガや病気以外は補償の対象外
ペット保険が補償の対象にしているのは、ケガや病気の治療費です。
したがって、健康なペットが受けた診療は補償の対象外です。
各種予防接種やフィラリア予防薬、ノミダニ駆除役などの予防目的の診療や健康診断、出産費用や避妊手術なども対象外になります。
災害時のケガや遺伝的な疾病にも対応していませんし、ワンちゃん同士のケンカによるケガや、ドッグランでほかのワンちゃんとのトラブルによる事故についても、ほとんどの保険では補償の対象外になります。
病気の治療でも対象外の場合がある
たとえば小型犬に多い「膝蓋骨脱臼」という病気があります。
膝の皿(膝蓋骨)が脱臼する症状なのですが、保険会社によっては補償の対象外になっている場合があります。
緑内障や白内障、アレルギー性皮膚炎、胆石症、歯周病、慢性外耳炎などについて病歴があるケースでは事前に告知義務があり、保険に加入できてもその病気については補償対象外とされているケースがあります。
どんな病気が補償の対象になっているかについては、保険の「約款」で確認しないとわかりません。
補償割合や限度額など、知っておきたいこと
補償割合とは
補償割合とは、治療費のうちどの程度を保険会社がカバーするかを示す数値です。
こちらも保険会社によってまちまちですが、50~90%と幅があります。
補償割合が高ければ医療費の自己負担は少なくなりますが、そのかわり保険料も高額になります。
限度額とは
ペット保険には入院・手術に補償の限度額が設定されています。
入院は1日あたり1万円とか、手術は1回あたり最高20万円といった内容です。
限度額を超えた分は自己負担になります。
待機期間とは
待機期間とは、保険の申し込みをしてからの一定期間は補償の対象外になる制度です。
ペットは自分の健康状態を自己申告できないため、病気の潜伏期間などを考慮して、保険会社ごとに独自の待機期間を指定しています。
保険は比較して決めるのが肝心
いろいろと情報がありすぎて難しいと感じてしまいますが、受けられる補償と保険金のバランスとともに、ペットの性質に応じて保険を決めていくことになります。
ペット保険選びの決め手となるのは保険料だと思います。
すべてのケガや病気に対応するのは現実的ではないので、特約やオプションでどの部分をカバーできるのかを確認したうえで、必要であればオプションを加えるというのが上手なペット保険の決め方だと考えています。
そのためには、まずは保険会社の比較から始めてみましょう。