定期的に動物病院で健康診断を受けることによって、ペットの病気の早期発見が可能です。
まだまだ一般的とはいえないペットの健康診断ですが、その実態を調査してみました。
健康診断の内容
ペットの健康診断の種類は、視診・触診・尿検査・糞便検査・血液検査などです。
多くの動物病院では犬猫を対象に「ドッグドック」「キャットドック」を実施しています。
ペットが健康なのに、わざわざ動物病院へ連れて行く必要はないと考えている飼い主さんも多いと思いますが、健康状態に問題がなかった場合でも、検査が無駄になるわけではなく、ペットの体質の傾向から、将来的にかかりやすい病気が予想できることもあります。
代表的な検査内容
視診・触診・聴診
獣医さんが実際にペットを見て触れて、聴診器を当てて心音や呼吸音を確認します。
尿および糞便検査
尿検査では腎臓や肝臓などの異常の有無を確認します。
ペットのウンチを調べて寄生虫やウイルスの有無を確認します。
血液検査
血液を構成する赤血球、白血球、血小板の量や異常を調べ、血液に含まれる代謝物質の濃度などから腎臓や肝臓など内臓の働きを確認します。
その他
特定のウイルス検査をおこないます。
たとえば、ねこの場合は猫白血病や猫エイズ、猫伝染性腹膜炎など、ねこ特有の感染病に罹患していないかどうかの検査をおこないます。
そのほかにはアレルギー検査や心電図、レントゲン検査がおこなわれます。
検査の実態
費用について
費用については気になるところですが、もっともシンプルな検査で7,000円ぐらいからあります。
日本獣医医師会の調べでは、1日ドックの健康診断の料金の中央値は14,000円ということですから、大体7,000円~30,000円の範囲を目安にしておくといいと思います。
検査を始める時期
動物病院では、受診のはじめは1歳を目安として、1年に1回の健康診断受診を推奨しています。
犬猫ともに、1歳になると先天的な異常やアレルギーや膝蓋骨脱臼、外耳炎など、若い時期に発症しやすいとされる病気の症例が増えてくるからです。
ペット保険の適用は
ペット保険の適用対象は病気かケガの治療なので、残念ながら病気の早期発見を目的とした健康診断や、予防接種は補償の対象外になっています。
ただし、健康診断で発見された病気やケガの治療については、保険は適用されます。
まとめ
元気いっぱいのワンちゃんねこちゃんを見て、「うちの子は元気そうだから大丈夫だろう」と過信してしまいますが、ペットは人間よりも先に老いていくことを忘れないでください。
いつの間にか愛するペットが、飼い主さんが気づかないうちに病気にむしばまれている可能性もあります。
日頃のケアに加えて、1年に1回動物病院で定期的な検査を受診することによって、病気の早期発見につなげていきましょう。
また健康診断は保険の対象外ですが、保険加入そのものは決して無駄ではありませんよ。