近所の野良猫を家に迎え入れたいと思ったことはありませんか?
今回は、野良猫を飼育する際の注意点と保護猫の扱い方について解説します。
野良猫の世界
自由気ままな生活に見えても、野良猫の世界は厳しいものがあり、さまざまなリスクがある野良猫の平均寿命は3~4年だとするデータもあります。
交通事故やケンカ
道端で生活している野良猫は交通事故に遭うリスクが避けられません。
それに加えて他の野良猫とのケンカでケガを負ってしまうことも考えられます。
当然ながらケガを負った際にも治療はしてもらえません。
伝染病
ほかの野良猫との接触が多いため、猫風邪や白血病、猫エイズなどの致死性ウイルスに感染するリスクも高まります。
不規則で不衛生な食事
毎日エサにありつけるわけでもなく、腐ったものや毒性のある食べ物を口にする機会も多くなります。
野良猫を馴らすことは可能か
野良猫は警戒心が強く、野良生活が長ければ長いほど人に慣れることが難しくなります。
あくまでも私見ですが、子猫であれば家庭に入れることも可能だと思いますが、すでに成猫になっている野良猫の場合は室内飼育することは難しいと思っています。
野良猫を迎え入れる際に注意すること
ここから先は、子猫を迎え入れるケースを想定しています。
健康面での注意
野良猫にはノミやダニが寄生しているケースが多いですから、保護した野良猫はすぐに動物病院に連れていきましょう。
また、野良猫はかなりの確率で猫エイズや白血病に罹患している可能性があります。
どちらのウイルスも感染から1か月以上経たないと検出できないので、家に迎え入れた場合は、1ヶ月ほど健康状態をチェックしてから動物病院でワクチン接種をしましょう。
また、その間にこれらの病気が発症してしまうと回復は難しいと思われます。
落ち着いたところで去勢・避妊手術をおこないましょう。
しつけは根気が肝心
人間と暮らすことに慣れていない野良猫が部屋のなかでの生活に馴染むには時間がかかります。
外へ出たいという欲求が強く、激しく鳴いて気持ちを伝えようとするねこもいます。
室内で飼育するためにはトイレのしつけも必要ですが、元野良猫にとっては、なかなかうまくいかないケースがあるかもしれません。
いずれにしても、しつけ全般についてはかなりの困難が予想されます。
先住猫の安全安心を優先してほしい
できれば先住猫がいる場合は、野良猫を迎え入れることはやめてほしいと思います。
外から病気や寄生虫を持ち込むことになるからです。
また純血種とは違って、野良猫の気性は予測不能です。
それでなくとも、ねこは多頭飼いが難しいといわれているわけですから、もし同居がうまくいかなければ、先住猫があまりにかわいそうです。
それなりに費用がかかり世話も大変なうえ、上掲のような問題もありますが、野良猫を家に入れると決めたからには、そのねこが一生を終えるまで責任を持って共に暮らしていく覚悟が必要です。
野良猫を保護したら
一旦保護したねこを野良に戻すことはできません。
野良猫を保護したけれど、家族の事情や先住猫との問題などさまざまな理由で飼うことができないというのはありがちな話です。
保健所に連絡すれば、引き取り手が見つからない場合は最終的に殺処分されてしまう可能性がありますよね。
そこで、このような方法で保護先を探してみてはどうでしょうか。
動物病院に行くと迷いねこの情報や里親募集の貼り紙を目にすることがあります。
もしくは各自治体の動物愛護相談センターに相談してみましょう。
相談センターでは、地元のNGO団体などと連携を取り、殺処分を減らす取り組みをしています。
そのほかにはインターネットで里親を募集する方法もありますので、試してみてはどうでしょうか。
一旦保護したからには、自宅で飼えない場合でも最後まで責任を持ちましょう。