各地にドッグランが増えてきました。
運動する場所がない都会暮らしのワンちゃんにとって、思い切り走り回れるドッグランは貴重な空間です。
日本全国にどんどん新しいドッグランができることは、愛犬家からしてもうれしい傾向ですね。
犬たちにとって楽しい場所である反面、不特定多数の犬が集まることによるトラブルもあると聞きます。
ドッグランの現状
ドッグランは飼い主さんの管理のもとでワンちゃんをノーリードで運動させられる場所で、ほかのワンちゃんとのコミュニケーションや、飼い主さん同士の交流の目的でも利用されています。
公園の一角などにドッグランとして区切られているものが一般的ですが、プールや遊具が設置されていたり、トリミングサロンやカフェが併設されている室内のドッグランもあります。
ドッグランでのトラブルの事例
過去にはこのようなトラブルが報告されています。
●興奮してほかの犬に噛みつき、ケガをさせたり死亡させてしまった ●犬同士のケンカを止めようとして飼い主さんがケガをしてしまった ●子どもを噛んでケガをさせてしまった ●入場する時に、誤ってほかの犬をドッグラン外に脱走させてしまった ●アレルギーのある犬に、ほかの飼い主が与えてはいけない食べ物をあげた ●犬同士がおもちゃやおやつの取り合いをして、ケンカになった
一番多いのが犬同士のケンカ
トラブルで一番多いのがワンちゃん同士のケンカです。
最初にドッグランの場所に入るときにトラブルのサインを発見しましょう。
入場する前にドッグランの全体を確認して、ほかの子にむやみに吠えていたり、睨んでくるワンちゃんや、ほかの子を追いかけて回しているワンちゃんがいたら、近寄らないようにします。
愛犬がほかのワンちゃんを威嚇するようなそぶりを見せたときは、ドッグランを一旦離れ、場合によってはドッグランへの立ち入りをやめる決断も必要です。
ケンカにならないための注意点
多頭飼いチーム同士は一緒にさせない
多頭飼いのチーム同士が鉢合わせにならないように注意しましょう。
多頭飼いの犬たちは群れ意識が強いので、群れ同士によるトラブルをひき起こす原因になります。
マウンティングや体格の違いによるトラブルに注意
体格差がある場合は、遊んでいるつもりでも小さい子にケガを負わせてしまう可能性があります。
愛犬から目を離さないこと
ドッグランは飼い主さん同士の情報交換をする有効な場でもありますが、話が盛り上がって愛犬そっちのけになってはいけません。
愛犬がほかの子にちょっかいを出したり、襲われたりした時に、すぐに守ってあげられるように、可能な限りそばにいましょう。
もし何かあった時に、すぐに愛犬を引き寄せたりリードをつけたりできるように、ドッグラン内では首輪をするのがマナーです。
それでもケンカが発生したら
ケンカを早く止めることが肝心
ワンちゃんのサイズに関わらず、水をかけるのが有効です。
そのうえで、中型犬以下であればケンカをしている間に体で割って入り足で止める、あるいはしっぽをつかんで持ち上げて引き離しましょう。
大型犬のケンカを止めさせるためには、むやみに間に入るのは危険です。
犬同士のケンカは長引くほどヒートアップする傾向がありますから、多少荒いですが、布や棒などを使って素早く引き離しましょう。
飼い主さんの対応
各自治体では、ケガをさせた飼い主さんには、ケガをした人に適切な応急処置をすることが法的に義務付けられています。
ドッグラン内のトラブルは、スペースの管理者を通してではなく、当事者同士で話し合いをするのが原則です。
居合わせた目撃者の確認等もふくめて、冷静に状況確認をして、今後のことを話し合いましょう。
ドッグラン内のケガは、通常のペット保険のプランには適用されないことが多いので、オプションのペット賠償責任特約に加入しておくとよいでしょう。